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2004年6月の感想


下妻物語  No.65


ロリータな深田恭子とヤンキーな土屋アンナたんのすかっと爽快男気溢れる友情物語。


最初ロリータちゃんな深田恭子は一人の足で立って一人を謳歌して自分は一人で生きている信じてる。でもそれは独立でなくて自分だけのお花畑を作ってそこで現実逃避をしているだけ。
それを何度も出てくる彼女が空をふわふわと浮いてるシーンがその現実逃避ということを表してると思うんだけどどうでしょ?

でもその現実逃避は彼女が決して弱いからでもなくコメディタッチにかかれているけど、それまでの生い立ちを考えればそういうお花畑が彼女が生きていくために必要不可欠なものであるわけで彼女が生きるための自衛策でもあったわけですね。
だから自分以外の集団が自分のように個性を持つ個の集まりだということに無意識のうちに気付こうとしない。それをすると自分は一人でも立ってられるという確信がなくなるからなのかな?

それがアンナたんと付き合うことによってしだいに自分以外の人間の個を認めていくようになって、他者との関わりによって自分の心に心地よいものが生まれることに気付いていくんですが、その過程の表し方すっごくいいんですよね〜。
説教臭くなくてそんでもって誰も悪人にしてなくて。

バイクでアンナたんを助けるために下妻の田舎道を原チャリでぶっとばす。これ、深田恭子が今までの現実逃避お花畑から脱出して生まれ変わるための助走ですね。
そして軽トラにぶつかって空に舞い上がり、現実逃避人生最後の浮遊して、三途の川を渡りかけ自分が生まれる場面に遭遇。そこで再び篠原涼子から産まれ直しNEW深田恭子に生まれかわる、と。
下妻の地にどかっと落下したNEW深田恭子はそこからはもう自分だけの住んでる美しいお花畑でなく下妻の田舎のでこぼこの時にはどっかから肥料のニオイの漂ってきそうな田舎道を自分の足で走りだす。そして友人であるアンナたんのためにヤンキーの集団に対峙し、汚い泥水の中にひらひらのひらひらな大好きなロリータ服が汚れることなんて全然気にせずあのぶっとい足ですっくと立ち啖呵を切るわけですよ。
かっこいい!

んもう、この映画深田恭子と土屋アンナのキャスティング良過ぎ!ヤンキー役の土屋アンナたんの低くてぶっとい声深田恭子のぶっとい腕とぶっとい足、現実にしっかり腰をすえ、かつ未来を夢見る二人の女の子にぴったりですよ。

6・27




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