No.77
Kaisha
 

カルロは冷凍してあったファット・ドムの頭部をコネチカットまで捨てに行く。残りの胴体はシルビオが別の場所に始末した。


フィルが愛人(フィルの家の家政婦)とシープヘッドベイのフィルの店の前にちょうど立った時、店が爆発をする。
少し離れた場所の車にいたベニーはトニーに消防車と爆発のためのあたりの喧騒を携帯電話で聞かせ、ミッションが成功したことを報告する。
トニーはジャンバジュースにビルを売る契約を正式に交わす。トニーはジュリアナにこの前のことを謝り、食事に誘うがジュリアナは断る。



カーメラは自殺未遂をしたアドリアーナの母親の見舞いに行く。アドリアーナの母、リズは毎年アドリアーナが寄付をしていた救世軍からアドリアーナ宛に来た手紙を見て自殺を図ったのだった。
カーメラはパリでアドリアーナの夢を見てから頭からそのことが離れない。トニーはカーメラにアドリアーナは自分の母親が嫌になって出ていったのだと言う。


感謝祭。トニー宅でクリス、バカラがアメフトを見ている。トニーはクリスが最近よく電話をしている相手のことについて尋ねる。
クリスは新しい愛人だと認め名前はカイーシャだと言う。
バカラが何故連れ歩かないんだ?と尋ねると実は黒人だと打ち明ける。秘密にしている理由に偏見もちのポーリーのことをあげる。

しかしクリスが付き合っているのはあの不動産会社のジュリアナ・スキフだった。ふたりはアルコール依存症の集会で知り合った。
バイト先の工事現場でアンソニーはそこで事務をしているブランカと知り合う。一目で彼女に魅了されたアンソニーはバーに来ていたブランカに電話番号を教えてもらう。その番号は6桁だけでうちに来たかったら残りはがんばって探してとブランカは言う。

リトル・カーマインの仲介という名目でNYとNJのヴィトー、ファット・ドムなど一連の出来事についての話し合いがなされる。

ぴりぴりとしたムードが漂う中、リトル・カーマインは内輪もめで血を流せばそれだけ金がかかるから水に流せと提案する。トニーとフィルはそれにとりあえずは乗り、手打ちがなされようとした時にリトル・カーマインが不要なフィルの弟の件を持ち出しにわかにフィルは怒りを甦らす。


クリスはジュリアナに「カッター」(Cleaver)の脚本を見せる。ジュリアナはこのボスはトニーみたいだと言う。

クリスはマーマーにトニーの女だったかもしれないジュリアナと付き合っていると打ち明ける。
トニーのことだけでなくヘロインのリハビリ中だという話をするとマーマーはなんでそんな女と?オレならやめる。似たもの同士がくっつくと悪い癖がぶり返す、と忠告する。
しかしクリスは彼女だけが自分を理解してくれると感じていた。
リズの自殺未遂の後、プロの探偵の話を知り合いから聞いてきたカーメラはトニーにその探偵にアドリアーナのことを頼んでみたらどうだろうと提案する。
トニーは黙って姿を消したにはわけがあるだろうからそっとしといてやれと言う。
「でも困ってたら?」
トニーはシルビオに一度は却下したカーメラの建売住宅の検査官の抱きこみをするよう再び頼む。




フィルはアルビー、ジェリー、ブッチとトニーについて話す。 ブッチはトニーの始末をつけることを強硬に推進するが、フィルはいくらトニーに腹が立ったといってもボスを殺ることはできないという。

結局NJのトニー以外の”誰か”を殺ることで話はまとまる。

ブランカの家。家の外でのバカ騒ぎでブランカの子供が目を覚まして泣き出す。ブランカによると以前は前の夫が注意したら姿を消したのだが、夫がいなくなってから再び戻ってきたのだという。

ブランカが子供をなだめに行っている間にアンソニーは表に出て騒ぎの張本人たちに自分の高級自転車をやるからここを立ち去ってくれと頼む。
アンソニーの頼みは聞き入れられ、静寂が戻る。ブランカは感動しアンソニーに感謝する。

バカラはジュニアを訪ね、ジュニアがクリスマスプレゼントでペッピーに預けて寄越した金入りの封筒を返却する。
トニーの手前受け取れないし、ここに来るのも本当はヤバいのだという。

ジュニアは返された金封を施設の看護士にくれてやる。

ジュリアナはひどい風邪をひく。クリスは風邪グスリを飲むように勧めるがジュリアナは危ない成分が入っているから、と断り、健康食品店に売ってある鎮静成分の入っている自然のお茶にすると言う。

風邪の治ったジュリアナとクリスは再びクスリに手を出す。
アンソニーとトニーはクリスマスのツリーの準備をしている。
カーメラは届いた封筒を開ける。それは建売住宅の建築許可証だった。
「最高のクリスマスプレゼントよ」カーメラは大喜びしトニーに感謝する。

フィルは胸の痛みを訴えて妻のパティと病院に行くが、ガスがたまっているんでしょう、と帰される。
しかし数日後フィルは回復に半年かかる大きな心臓発作を起こし入院する。
トニーはサトリアーレの前でクリスが車のジュリアナと話しているのを目撃する。
「知ってるのか?」トニー
「ああ、そうか!トニーの!?」クリス
「お払い箱さ」トニー
クリスはジュリアナはクリスの前に話した愛人カイーシャの友人でカイーシャの誕生日に何をプレゼントしようか話していたと作り話をする。

しかし結局クリスはバダ・ビンの駐車場でトニーにジュリアナと寝たことを打ち明ける。そしてトニーに隠し事はしたくなかったと言う。
トニーはメルフィーにクリスとジュリアナのことを嘆く。
メルフィーはそのことでクリスに何もしなかったことにほっとしたと言う。そしてトニーは退院以来、毎日が宝物だという意識が強すぎるのじゃないか、と言う。
「出会った女とすべて寝なくていいんです」
トニーは自分が好きになる女はすべて似ていて黒髪で金のニオイがするタイプだと認める。

ハリス捜査官はサトリアーレに立ち寄り、トニーにトニーの身近な人間が危ないと警告をしにくる。
「ブルックリンに恨みを買ったようだな」ハリス
トニーはハリスに礼を言う。
「クリスマスプレゼントだ」ハリス
バダ・ビンにマーマーがフィルが心臓発作を起こしたというニュースを持ってくる。トニーは喜び乾杯するがフィルの見舞いに出かける。
そして人を払い、フィルの枕元に座ったトニーは自分が撃たれた時の話をしフィルの手を握り励ます。
カーメラは建売住宅、クリスマス等などでとても忙しい。もらっていたアドリアーナの件の探偵の名詞も捨てた。



クリスマス。バカラ、ジャニス、クリス、カーメラの両親、おなじみのメンバーがトニー宅に集まる。
アンソニーはブランカとヘクターを連れてきてトニーとカーメラを驚かせる。彼女が年上、プエルトリカンということに一瞬眉をひそめるが、プエルトリカンはカソリックだということでふたりの中ではまあよしということになる。
カリフォルニアのメドウから電話がある。
ブランカが言う、「素敵なおうちですね」
カーメラが答える。「ありがとう、素敵でしょ?」

 
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