わたし今年になってからなんとなくゲイリー・マーシャルの映画が見たくなってぼちぼち見直しているわけですが、やっぱりこう重く深く考えさせられる映画もいいんだけど、ゲイリー・マーシャルのように気負わずに見られて、見たあとハッピーになれる作風っていいですよね。
「プリティウーマン」とか大好きですよ。
でもこの映画、女の幸せが男と金の力で左右されるとか何?女バカにしてない?、とちょと評判良くないことも知っております。でも違うんですよーーと声を大にしていいたい。
ゲーリー・マーシャル監督はそんな難しいことは考えてませーん。
ただ監督は「潮風のいたずら」の逆バージョンを作りたかっただけなんですよ~。(たぶん)
『潮風のいたずら』(1987)
『プリティウーマン』(1990)
プリティウーマンは金持ち(男)リチャ-ド・ギアと貧乏(女)ジュリア・ロバーツって組み合わせ
潮風のいたずらが貧乏(男)カート・ラッセルと金持ち(女)ゴールディ・ホーンの組み合わせ、
ね?男女とお金持ってるほうが逆になってるでしょ。
でもそれだけだったら逆バージョンていうのもちょっとこじつけくさいので、もうひとつ、
どっちの映画も「ネックレス」が重要アイテムになってる、これどうですか。
「プリティウーマン」
リチャード・ギアからジュリア・ロバーツに贈られるネックレス(レンタルだけど)
二人の関係がMAXになったときの幸せの象徴でしょう
そして「潮風のいたずら」
お互いを認め合ってカート・ラッセルとこれまた幸せMAXの時に子供たちからマカロニでできたネックレスをゴールディ・ホーン贈られてます。(カート・ラッセルお金ないしね)
で、まあ両者とも映画なんでそのまますぐに二人はハッピーに結ばれるというわけにはいかず、一悶着があってこのまま別れるのか?という展開になるわけですが、そこでまたネックレスの登場ですよ。
「プリティウーマン」では
何がしの想いを抱きながらリチャード・ギアがレンタルしてたネックレスを返す時に、ホテル支配人のヘクター・エリゾンドがジュリア・ロバーツの住所は彼女を送って行った運転手が知ってますよと教えるわけですよ。
そしてリチャード・ギアはジュリア・ロバーツを迎えに行く。
そしてハッピーエンド。
一方「潮風のいたずら」ではゴールディ・ホーンの豪華クルーザーにカート・ラッセルと子供たちの乗ったボートが近づいたのを確認したときにゴールディ・ホーンは大急ぎであのマカロニのネックレスをつけて甲板に走り出るわけですよ。
大金持ちでマカロニのネックレスなんて金銭的価値なんてないだろうにゴールディ・ホーンにとってはどんなネックレスよりも大事なものになってる。
そしてゴールディ・ホーンはカート・ラッセルと子供たちの乗るボートに向かって海に飛び込みハッピーエンド。
てなわけで、どっちの映画も力を持ったほうが弱者を幸せにするって話でなく、境遇の違うふたりが偶然の出会いで成長し幸せを掴むって話だと思うんですよね。
というわけで「プリティウーマン」ダメな人はいちど「潮風のいたずら」見てみて~、こっちサイドならイケるはず。
「プリティウーマン」撮られてからもう25年も経つけど、今見ても全然古臭く感じないとってもキュートな映画だと思うの。特にヘクター・エリゾンドとジュリア・ロバーツのシーンなんてどれもほんとにかわいくて幸せな気持ちになれる。